使ってみよう!ひきだすにほんご 〜実践共有のコーナー〜

Let's Use ひきだすにほんご! ~Examples of use~

#008

カナダ/プライベートレッスンでの実践例②

プライベートレッスンで「ひきだすにほんご」

プライベートレッスンで「ひきだすにほんご」
クラス紹介

モントリオールに在住する学習者Jさんとのプライベートレッスンで使用しました。
日本語のレベルは「まるごと−初中級A2/B1」を使用するレベルです。
期間は2023年3月から4月にかけての1か月間で、目標は日本へ行く前に日本語を復習して、理解力と相手に伝える力をつけることです。
学習者Jさんは、日本で日本人と日本語だけでコミュニケーションをしたいという強い意志がありました。

こんなふうに使いました!

毎回1エピソード見てもらっています。クラスでは、次のような宿題を出しています。

  • [ドラマ] 今日のストラテジーは何ですか。あなたならどうしますか。
  • [オノマトペ] オノマトペは何でしたか。意味は何ですか。オノマトペを使って文を書いてください。


学習者Jさんはスアンの会話はほぼ理解できますが、サブタイトルが無い部分は難しく感じるので、授業ではビデオの内容や語彙について質問をして内容を確認します。また、ストラテジーについて、どう思ったかについて話し合います。

Jさんの反応

「ばっちり」を使って、理解度を確認
「ばっちり」を使って、理解度を確認

授業の中で内容や文法をした後に、教師が生徒の質問に答えた後に「ばっちり?」と聞いて理解度を確認しています。Jさんもジェスチャーを交えながら「ばっちり!」と言ってくれて、親近感があります。(「気持ちがつたわるオノマトペ」#03で紹介されているオノマトペ「ばっちり」)

「もう一度お願いします」から分かったところを繰り返して、聞き取れなかったところを聞く
「もう一度お願いします」から分かったところを繰り返して、聞き取れなかったところを聞く

学習者Jさんは初めの頃、「もう一度お願いします」を繰り返していました。スアンを見てからは、分かったところを繰り返し、聞き取れなかったところを「〇〇って何ですか」と言うように聞けるようになりました。(「スアン日本へ行く!」#02で紹介されているストラテジー)

今後はグループ授業にも活用していきたいです。

(後藤 江里/トロント日本語学校・
École internationale de langues YMCA)